夏石番矢の『夢のソンダージュ』。俳句を、そして世界の詩歌を、揺さぶり、鳴かせ、目覚めさせてきたひとりの男の夢の記憶。私たちは、そこに、原初的イメージの採取のみならず、小さく縮みがちな現代詩の主観性を威嚇し高笑う視座のありようを見出すこともできるだろう。