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推薦者: 香山二三郎

凸井の意表を突く容姿といい、「肉まん」や「海坊主」等スパイたちの暗号名といい、どこかコミカルというか抜け抜けとしたこの著者ならではの意匠が感じられよう。むろんそこには政治のためなら人を酷使し廃棄することなど気にもかけない権力組織のありようを徹底的にカリカチュアライズする目論見があるに違いない。いいかえれば、全篇に漂う黒々としたユーモアもこれまでの日本の国際謀略・スパイ小説にはない本書独自の魅力なのである。

ISBN: 9784062767200
帯文種別: (未設定)
ID:2283