マリアンネ・ウェーバーはドイツの婦人運動に参加している最も知的な女性の一人であり、自身優れた労作をいくつか著しているが、自分は全然おもてに現れないようにと努めているにもかかわらず、やはりこの伝記の第二の主人公になっている。彼女はここでは自分のことを妻と呼んでいるに過ぎないが、この驚くべき精神的・知的同志愛という事実のみが、この書を一読の価値あるものとしているのである。いかに妻が夫を助け、五年間の重い精神疾患の間、夫を支え、豊かな学問的生活を可能にしたか、他方またいかに夫が妻の才能を開かせたかということとマリアンネのすばらしい文体とが、この書をかくも魅力的なものにしているのだ。