帯なんてはぎとって早く読め! ことばの海に素っ裸で飛びこめ!都甲幸治は裸で叫んでいる。外国文学の素養、文学史の知識なんていらない。「都甲が本を読むこと」を読む、そのことがもうすでに切実なひとりの、人間の物語をなしている。