現首相の地盤である下関には、平氏一門とともに海に沈んだ天皇が祀られている。その魂がまだ漂っているとしたら……。東京を首都とする国家の中枢を震撼させる筆者の筆力にひたすら圧倒される。おそるべき「不敬」小説だ。