著者たちの試みは、現在のいわゆる脳科学の知を、哲学、思想を中心とした従来の知の成果と関連づけ、位置づけようとした点において高く評価できる。知的にはスカの現代だが、著者たちのようにbook keeping(参照し、位置づけること)の作業を続けることで、必ず展望は開けるだろう。