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推薦者: 遠藤周作

 加藤シヅエさんとは文藝春秋の対談ではじめてお目にかかったが、その時からすっかり魅了されている。 まずその柔軟なものの考えかたとセンスのよさである。あれは失礼ながら私の知っている限りの社会党の人たちにはないものだった。こういう柔軟さが社会党にあれば、と対談中しきりに思ったのを今でもおぼえている。 彼女の人生が本当の意味で日本のあたらしい女性のものだったことはこの本をお読みになればよくおわかりになるだろうが、聡明さと共に、その勇気その冒険心は我々男性に日本の女性もこうなのかと尊敬の念を起こさせるものだ(その後、令嬢にお目にかかって若い日の母君はそのようであったろうと思われるほど、生きかたに相似たものがあるのを知った)。すばらしい人である。

ISBN: 9784915574115
帯文種別: 推薦文
ID:406
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