猜疑と不信、前にも進めず、後にも退けぬ。前門の虎、後門の狼、災厄は間断を置かない。不運に搦めとられた深海から、歯を食いしばり、必死に浮かび上がる。これが博打の醍醐味である。押川、荒コンビの当作品はまさに鋭い刃の上を疾走するような危険な博打麻雀劇画である。