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推薦者: 斎藤環

僕が思うに、今の社会には、ラカンじゃなければ解けないことがあまりにも多い。なるほど、ラカンの言葉は、たしかに悲観的でニヒリスティックに響くときもある。でも、幻想に取り込まれずにものを考える出発点としては、けっして悪くない。癒しも幻想だけど、絶望はもっと幻想だ。(…)僕は覚醒していたい。幻想と現実がどんどん接近しているようにみえるこの世界で、できるだけリアルに生き延びたい。そのためにも僕たちには、いまこそ「ラカン」が必要なのだ。

ISBN: 9784862380067
帯文種別: 本文より引用文
ID:2470